清水台愛宕神社を訪れました。
神社一帯は昔、小高い丘になっており愛宕山と呼ばれておりました。
1689年(元禄2年)に熊野三山系の山伏が愛宕堂を建立したのが始まりと言われています。
郡山駅から徒歩10分、駅前大通りと4号線の突き当り先、
ゆうちょ銀行のすぐそば、鳥居が出迎えます。
階段を上がっていくと
迫力のある勇ましい狛犬と立派なケヤキ、
拝殿には圧巻の白龍も施されております。
拝殿のすぐそばには
境内社・妻恋(めっけ)稲荷
短い距離ながら艶やかな深紅の鳥居は存在感があり
和を感じる写真スポットとしてもオススメです。
鳥居を潜り抜けると目の前には
木々と稲荷様と身代わり大国様と賽銭箱、絵馬所……
元禄15年の御創建で、「身代わり大国様」は享延3年に作られたもの。
体の痛いところ悪いところをさすると身代わりになり
平癒すると伝えられているらしいです。
この神社には元禄15年赤穂事件に関わる伝承が残されています。
昔、当社は江戸の吉良上野介の屋敷に祀ってあり
家来の一人で郡山の呉服屋生まれの石塚彦宗は信心深く
毎日妻恋稲荷にお参りしてましたが、元禄15年12月14日(旧暦)
討ち入ってきた赤穂浪士に襲われます。
傷を受け、逃れそのまま気が遠くなってしまった時
「ここにいては助かるまい、お前の故郷まで連れて行ってやろう」という声
そこには大きな狐が背を向けて乗れというような見振りをしていました。
「さて日頃信心する稲荷様がこの狐を寄越して下さったのか」と
背中に乗ると狐は雲の上を飛んで走り彦宗を郡山の生家まで連れていくのです。
傷を治した彦宗は、刀を捨て武士をやめ先祖からの呉服屋の商売に
精を出したそうで、命を助けてもらった恩を忘れられず
清水台の愛宕神社の脇にお社を造り、江戸の吉良邸にある
妻恋稲荷を勧請して祀ったのだといいます。
地元に暮らす人たちの愛宕神社への想いと尽力
石塚氏を始めとした清水台周辺の家業の繁栄と
代々の積み重ねが現在の郡山駅前の賑わいの土台を
創り上げていったといっても過言ではありません。
清水台愛宕神社はこの街の歴史とともに歩んできた
地元で親しまれている大切な場所でもあります。
稲荷の前には社務所があり
そちらでは御朱印もいただけます。
春ごろであれば隣のゆうちょ銀行の桜が開花し
また違う光景を味わえますし
夏には風物詩である夏祭りも開催され
秋には当社のケヤキの木が色づいたりと
一年を通し、四季折々の表情を楽しめます。
さくら通りに上がっていく道中にも
商店や個性的なショップや
飲食店も多く並んでいます。
お参りのついでにお散歩がてら
立ち寄ってみるのもひとつです。
歴史、景色、そしておいしいもの
まだまだ新しい発見で溢れるまちなかを
楽しんでみるのはいかがでしょうか?
場所:清水台愛宕神社(郡山市清水台2丁目12-6)
御祭神:迦具土神(カグツチノカミ)
TEL:024-923-0726
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