8月10日、梅雨明けの太陽が降り注ぐなか
涼しげな緑生い茂る翠ヶ丘公園のそばを通り
たどり着いた先は「須賀川市立博物館」
須賀川市立博物館は、昭和45年に県内で最も早く開館した公立博物館です。
今年で開館50周年を迎えた当館では、記念企画展として
現在「帰ってきた阿武隈考古館展」を開催中です。
今回主役となる展示品は、昭和33年に首藤保之助氏(1887-1968)により
須賀川市に寄贈されたもので、この寄贈をきっかけに須賀川市立博物館が生まれました。
当館のルーツを語る上でかかせない存在であり、節目節目で企画展が開催されてきました。
首藤保之助は、現在の須賀川市に生まれます。東京で小学校教師として勤める傍ら、
夏休みなどの長期休暇を利用して全国各地の遺跡から資料を収集し、
昭和12年 妻の郷里である玉川村に「阿武隈考古館」を開設し資料を公開していました。
今回は、日本の辿ってきた歴史の流れと一緒に
全国各地から収集された品々を地域ごとに分かりやすく展示しています。
かつて学校の授業で習った教科書のなかの歴史から、現代の私たちともっと近い距離で
須賀川市あるいは周辺地域の当時の「生活」の様子を深く感じとれる企画展となっております。
当時の人たちは、どんな暮らしをしていたか?そんな些細な疑問を紐解くことができることでしょう。
写真からも見てわかるとおり、展示品ひとつひとつには丁寧にラベリング、記録が施されています。
これらはすべて、首藤先生が後世に伝えていく資料となるよう地道に残されていった証でもあります。
ここまで綿密に残されている資料は珍しいとのことです。
「後世に保存・継承していく」
それは多くの人たちが懸命にバトンを繋げてきた、想いの積み重ねがあってこそです。
今回、同じ空間に展示されたこちらの棚は、当館ができる以前から展示用に使われていたもので
ずっと館内に保管されていました。この50年の間にも何度捨ててしまおうかというお話しもあったとか。
それでもずっと残し続けて、当時と近い形でまた皆さんの目に触れることが出来たこと、
とても感慨深いものがありましたと、学芸員さんのお話しをお聞きすることができました。
首藤先生の情熱から始まり、色んな方々の想いのなかで残されてきた「阿武隈考古館」
是非この夏、体感されてみてはいかがでしょうか?
なお、須賀川市立博物館では当企画展と連動して皆さんより
「100年後の人に見せたい令和のくらし」の写真を募集しています。
博物館資料としてご寄贈という形になり、かつての首藤先生のように
後世に伝える時代の一部としてあなたの今が刻まれます。
印画紙にプリントされた写真を当館にお持ちいただくと
素敵なプレゼントと交換してくれます!
是非、あなたのとっておきの一枚をお持ちください。
(プレゼント/オリジナルロゴ入り手帳、ミニメジャー)
※記念グッズ配布終了後は別の記念品に代えさせていただきます。
◎須賀川市立博物館
住所 :須賀川市池上町6
TEL:0248-75-3239
- <須賀川市立博物館開館50周年
記念企画展「帰ってきた 阿武隈考古館展」>
- 期間:2020年7月23日(木)~2020年9月6日(日)
時間:9:00 ~17:00 まで(入館は16:30まで) - 会期中の休館日:8/10(月祝)以外の毎週月曜日と8/11(火)
料金:大人/200円大学生 高校生/100円
中学生以下・65歳以上・障がい者で手帳
(身体障害者手帳・精神障害者福祉保健手帳・療育手帳・指定難病医療費受給者証)をお持ちの方と付き添い1人は無料
※開館記念日 8/1(土)福島県民の日 8/21(金)は、観覧無料です。
※外出の際は、3密を避けて他の人との距離を保ちながら
施設内のルールを守り、楽しんでください。