【疫病退散~田村市船引町のお人形様~】


疫病退散にご利益がありそうな「お人形様」が田村市船引町にいます。
この「お人形様」は、地域の守り神なのです。話は江戸時代にさかのぼります。
江戸時代に磐城街道(三春(三春町)から平(現在のいわき市)を結ぶ街道)沿いに悪病が流行したため、以後悪魔が村に入らないように魔よけとして立てられたといわれています。記録では、お人形様の面の向かって右側に文化5(1808)年旧3月15日と記されているので、それ以前からお祀りされているといわれています。
身の丈は、約4メートルで、なぎなた、刀を持ち、両手を広げ、通せんぼのしぐさをしています。 顔は、鬼の形相で、外から悪いものが入ってこないように、にらみをきかせています。屋形と朴橋(ほおのきばし)、堀越の3ヵ所にあり、毎年4月保存会により、衣替えがおこなわれています。 迫力ある「お人形様」を訪ねてみてはいかがでしょうか。

屋形のお人形様:田村市船引町芦沢字屋形217
お面は高さが125センチメートル、幅80センチメートル、厚み10センチメートルという木彫りのもので、ベンガラによる赤、胡粉による白、砥の粉による茶、松煙墨による黒で彩色しています。現在の面は、昭和35年につくられたもので、この前の面は田村市歴史民俗資料館に収蔵してあります。特徴は、への字口に大きな隈取です。

屋形のお人形様

朴橋(ほうのきばし)のお人形様:田村市船引町芦沢字明城191
現在の主要地方道郡山大越線に面した北側の丘の上に街道を見下ろすように立っています。特徴は、口もとが小さく金歯、頬ひげはなく、つりあがった目をしています。

朴橋のお人形様

堀越のお人形様:田村市船引町堀越字明神前1-1明石神社境内に復元されたお人形様です。ケヤキの一枚板に一刀彫りで仕上げたものに彩色をしてあります。特徴は、丸い黒目と上向きの鼻です。

堀越のお人形様

田村市HP→https://www.city.tamura.lg.jp/life/3/43/146/

田村市では、地域の歴史・伝説をもとに鬼を核としたショートアニメを制作し、これを活用して多くの方に関心をもっていただきたいと地域ブランディング事業「オニタムラ」を始動いたしました。田村市の由来となったともいわれる坂上田村麻呂ゆかりの地、公式サイトもぜひチェックしてください。
オニタムラ公式サイト→http://onitamura.com/

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