「第75回 春の院展 福島展」に行ってきました(2020年12月12日)

紅葉が少しずつ落ち着いてきた12月上旬、須賀川市立博物館を訪れました。

当館では現在、【第75回 春の院展 福島展】が開催されています。
須賀川市立博物館開館50周年を記念し、公益財団法人日本美術院のご協力により実現した展覧会です。

「日本美術院」とは、明治31年(1898)に東京美術学校を辞職した岡倉天心・橋本雅邦・横山大観、下村観山らが創始。同年10月に第1回目の展覧会を開催し、以後毎年春と秋、年2回の展覧会が行われております。須賀川市とゆかりのある日本画家・須田珙中、松尾敏男らも所属しておりました。(松尾氏は、平成21年~28年まで日本美術院理事長を務めました)

今回の福島展では同人作品のほか、受賞作家と当県ゆかりの作家の出品作が展示されております。
早速、受付を済ませて展示室へと入場すると、洗練された作品たちが出迎えます。

当時、国立の学校であった東京美術学校の体制に疑問を持った作家たちにより
設立された背景のある日本美術院。創立後は、「伝統と革新」を旨とする
美術団体として活動し多くの作家を育成してきました。

展示作品に圧倒されながらも、一枚一枚じっくりと見ていくなかで
繊細かつ正確な写実が施されたものから、独創的なタッチのもの、
柔らかな質感・色味を感じさせるもの、反対に大胆な色彩が躍るものなど、
日本画という概念にとらわれない、個性溢れた作品たちに多く出会えました。

今回のこの貴重な展覧会を通して、伝統を守りながらも日々進化していく
芸術の姿を直で鑑賞し、作家さんたちの温度をより近くで感じることができ、
とても充実したひと時となりました。

当展覧会は、12/20(日)まで開催されています。
是非この機会に、現代日本画壇の新鋭・巨匠たちが創造する
新しい美の世界をご覧になられてみてはいかがでしょうか。



<第75回 春の院展 福島展>
期間:2020年11月27日(金)~2020年12月20日(日)
時間:9:00 ~17:00 まで(入館は16:30まで)
会場:須賀川市立博物館(須賀川市池上町6)TEL/0248-75-3239
休館日:毎週月曜日
料金:一般 500円
中学生以下・70歳以上は無料
(身体障害者手帳・精神障害者福祉保健手帳・療育手帳・指定難病医療費受給者証)をお持ちの方は無料

※外出の際は、3密を避けて他の人との距離を保ちながら
施設内のルールを守り、楽しんでください。

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