「雛人形展 健康への願いを込めて」に行ってきました(2021年2月11日)

2月上旬、須賀川市にある「須賀川市立博物館」を訪れました。
当館では、現在「雛人形展 健康への願いを込めて」を開催しております。
昭和45年の開館以来、毎年行われている企画展です。
展示されている雛人形の大半は主に市民の皆様から寄贈されたものとなります。

今回は「健康への願いを込めて」というテーマのもと
病や災いの身代わりとなる「形代(かたしろ)」から始まった
雛人形の歴史に改めて注目し、江戸時代から現在までの様々な人形を展示しています。

入室すると最初に出迎えてくれたのは、
「天児(あまがつ)・這子(ほうこ)と古式の雛人形」
こちらは、病気や災いを肩代わりさせるために使われた儀式用の人形で「雛人形の原型」ともいわれている作品です。今回は、さいたま市岩槻人形博物館のご協力により特別展示されています。

<とくに、子供の枕元に置いて魔除けとした「天児・這子」は遊びとは別に子どもと関わる人形として雛祭り・雛人形が成立する大きな要因となったと考えられています。>

雛人形に限らず、各地に残っている風習・文化がわかる展示も今回のみどころのひとつです。三島町の流し雛、妙林寺朝観音の形代、展示室前には鮮やかな女の子の晴れ着、手遊び人形なども見られました。

雛人形のルーツをたどり、展示室の奥へと進んでいくと江戸~昭和を彩った雛人形が顔を出します。古典人形といわれた享保雛・古今雛から裃雛・鴻巣雛などのふるさとの雛人形といわれるものまで、時代の流れや物流の発展とともに変化していった様子が分かります。

「女の子の成長を願う」そんなイメージを漠然と抱いていた雛人形・雛祭りですが、先人たちが人形に託したであろう幸せに対する祈りの数々。現在の混沌としているこの世界だからこそ、とても共感できる部分も多かったです。毎年、艶やかに興味深く私たちに魅せてくれる「雛人形展」、雛人形に込められたものたちを深く知ることで、より近くに感じることのできたひとときとなりました。

「雛人形展 健康への願いを込めて」は、3/7(日)まで開催されています。
さらに、須賀川市街地にて【雛の笑顔に出会えるまち】も同時開催されます。
須賀川の商店街に様々なお雛様やつるし飾りが飾られる予定です。
この機会に、須賀川のまち・文化を楽しまれてみてはいかがでしょうか?

<雛人形展 健康への願いを込めて>
日時:2021年2月9日(火)~3/7(日)9:00~17:00(入館は16:30まで)
会期中の休館日:毎週月曜日と2/12(金)2/24(水)
観覧料:大人 200円 大学生・高校生 100円 ※中学生以下・65歳以上の方は無料です。
会場:須賀川市立博物館(須賀川市池上町6)
TEL:0248-75-3239

※感染症の拡大状況により、予告なく会期や展示内容を変更する場合がございます。
最近の情報は須賀川市HPでご確認ください。
ご来館時は、感染症予防の取り組みにご協力ください。

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